小学生を中心に流行ってると言う都市伝説『リンフォン』年齢層がバレますが、筆者が小学生の時の最大の都市伝説は「口裂け女」インターネットのない時代でも全国的に認知された女性の話でした。話は戻しますが、巧妙な20面体のパズル『リンフォン』に導かれるように入手した女性は、そのパズルに夢中になり、寝る間も惜しんで解こうとします。その間に起きる奇怪な出来事はいまいち気にもしていない様子なのがさらに奇妙なのですが・・・もしかしたら元ネタは『映画』かもしれないし、もしくは検索してはいけないあの箱・・・?と思ったのですが・・・
ここではリンフォンのあらすじと、気になるリンフォンの現在の行方について見ていきたいと思います。
出典・kikikaikai.fan
リンフォンにまつわる体験が書き込まれたのは、2006年。
リンフォンの1週間の始まりは日曜日〜
ユウくんはアンティーク好きな彼女とドライブがてら骨董品店やアンティークショップをめぐるデートの最中、たまたま見つけたアンティークショップへ。ユウくんも、こういう店で見つける掘り出し物のファミコンや古着が好きで、店内を物色するも、残念ながら大したものはなさそうなのでお店を後にしようとしたその時彼女がバスケットに乱雑に入れられたぬいぐるみなどをかき分けて、「これ、凄い!」とソフトボール大の正20面体の球体を手にした。
彼女はバスケット(籐か何かのバスケットで中身が見えない)の底に入れられたその球体をどうやって見つけたのか?既にこの時異変が始まっていたかもしれない。
日曜日、バスケットの底にあった謎の球体を偶然にも彼女が見つける→導かれた可能性
店主の説明(原文ママ)「それはね、いわゆる玩具の1つでね、リンフォンって名前で。この説明書に詳しい事が書いてあるんだけど」ジイさんがそう言って、黄ばんだ汚らしい紙を広げた。随分と古いものらしい。紙には例の正20面体の絵に「RINFONE(リンフォン)」と書かれており、それが「熊」→「鷹」→「魚」に変形する経緯が絵で描かれていた。わけの分からない言語も添えてあった。ジイさんが言うにはラテン語と英語で書かれているらしい。「この様に、この置物が色んな動物に変形出来るんだよ。まず、リンフォンを両手で包み込み、おにぎりを握るように撫で回してごらん」彼女は言われるがままに、リンフォンを両手で包み、握る様に撫で回した。すると、「カチッ」と言う音がして、正20面体の面の1部が隆起したのだ。「わっ、すご~い」「その出っ張った物を回して見たり、もっと上に引き上げたりしてごらん」ジイさんに言われるとおりに彼女がすると、今度は別の1面が陥没した。
「すご~い!パズルみたいなもんですね!ユウ(←俺の敬称)もやってみたら」
ネットに出したらマニアが10万でも出す代物を特別に1万円でと提案されたが、彼女は6500円に値切って購入。
その後、レストランで晩御飯を済ましデート終了。
リンフォンは球体から、「熊」→「鷹」→「魚」に変形するパズルらしい
月曜日ユウくんは仕事を終え、自宅に着くと彼女からの着信
「ユウくん、あれ凄いよ、リンフォン。ほんとパズルって感じで、動物の形になってくの。仕事中もそればっかり頭にあって、手につかない感じで。マジで下手なTVゲームより面白い」
その後、彼女から送られてきた写メには、彼女の手に乗ったリンフォンから熊の頭部のようなものと、足が2本出ていた。
よく出来てるなぁと感心し、そのような内容のメールを返信したユウくん、この日は就寝。
ユウくんは仕事を終え、車で自宅に向かう最中彼女からメール
「マジで面白い。昨日徹夜でリンフォンいじってたら、とうとう熊が出来た。見にきてよ」
彼女は前日写メを送った後、徹夜でリンフォンに夢中になっていたらしく眠いながらも仕事には行き、火曜日にとうとう四つん這いの熊を完成させる。
その様子を見にユウくんは彼女の家に行き、「流石に今日は寝るようにね。」などと話しながらイチャイチャして彼女の自宅を後にする。
次は鷹・・・
水曜日・原文ママ
通勤帰りに、今度は俺からメールした。「ちゃんと寝たか?その他もろもろ、あ~だこ~だ…」すると「昨日はちゃんと寝たよ!今から帰って続きが楽しみ」と返事が返ってきた。そして夜の11時くらいだったか。俺がPS2に夢中になっていると、写メールが来た。「鷹が出来たよ~!ほんとリアル。これ造った人マジ天才じゃない?」写メールを開くと、翼を広げた鷹の形をしたリンフォンが移してあった。(写っていた)
素人の俺から見ても精巧な造りだ。今にも羽ばたきそうな鷹がそこにいた。
ユウくんがお風呂から上がると、彼女からの電話。「ユウくん、さっき電話した?」
彼女に電話はしてないユウくん。事情を聞くと
「5分ほど前から、30秒感覚くらいで着信くるの。通話押しても、何か街の
雑踏のザワザワみたいな、大勢の話し声みたいなのが聞こえて、すぐ切れるの。着信見たら、普通(番号表示される)か(非通知)か(公衆)とか出るよね?でもその着信見たら(彼方(かなた))って出るの。こんなの登録もしてないのに。気持ち悪くて」
『彼方』と表示される番号からの鬼電に気持ち悪くなった彼女は、念のため彼からのいたずらを疑い確認のため電話した様子。
リンフォンは完成間近で、完成したらユウくんにも貸してあげるなどと話しこの日は携帯の電源を切って就寝。
金曜日、彼女への不審な電話も気になったユウくんは、翌日休みだったこともあり彼女の自宅に泊まりに行く。
案の定、彼女は金曜日の昼にも不審な電話を受けていた様子。
(原文ママ)
「うん。昼休みにパン食べてたら携帯がなって、今度は普通に(非通知)だったんで出たの。それで通話押してみると、(出して)って大勢の男女の声が聞こえて、それで切れた」「やっぱ混線かイタズラかなぁ?明日ド○モ一緒に行ってみる??」
「そうだね、そうしようか」
その後も彼女は魚の形に完成間近のリンフォンに夢中。最終形態はなかなか難しい様子で尾びれと背びれの出し方がわからないまま就寝。
この夜ユウくんは奇妙な夢を見る。
(原文ママ)
嫌な夢を見た。暗い谷底から、大勢の裸の男女が這い登ってくる。俺は必死に崖を登って逃げる。後少し、後少しで頂上だ。助かる。頂上に手をかけたその時、女に足を捕まれた。「連 れ て っ て よ ぉ ! ! 」汗だくで目覚めた。まだ午前5時過ぎだった。再び眠れそうになかった俺は、
ボーっとしながら、彼女が置きだす(起きだす)まで布団に寝転がっていた。
土曜日になり、2人は携帯ショップへ足を運ぶも、謎の着信については不明。話の流れで気分転換に占いへ行くことにする。地元で当たると有名な『猫おばさん』と呼ばれる占い師の予約を入れる。猫をたくさん飼っている自宅で占いをしてると言う猫おばさん。次の日の昼過ぎに取ることができ、この日は自宅に戻らずに彼女と外泊することに。(※猫おばさんと呼ばれる占い師にまつわる情報は調査中)日曜日の予約時間になり、猫おばさんの元を訪ねると、玄関にいた猫に威嚇される。(猫は奥へ)部屋に着くとたくさんの猫が一斉に鳴き出し、威嚇をした後それぞれに逃げていく。
占い師は開口一番「すみませんが、帰ってください」と言う。
以下原文ママ
「私が猫をたくさん飼ってるのはね、そういうモノに敏感に反応してるからです。猫たちがね、占って良い人と悪い人を選り分けてくれてるんですよ。こんな反応をしたのは始めてです」俺は何故か閃くものがあって、彼女への妙な電話、俺の見た悪夢をおばさんに話した。すると、「彼女さんの後ろに、、動物のオブジェの様な物が見えます。今すぐ捨てなさい」と渋々おばさんは答えた。それがどうかしたのか、と聞くと「お願いですから帰って下さい、それ以上は言いたくもないし見たくもありません」とそっぽを向いた。彼女も顔が蒼白になってきている。俺が執拗に食い下がり、「あれは何なんですか?呪われてるとか、良くアンティークにありがちなヤツですか?」おばさんが答えるまで、何度も何度も聞き続けた。するとおばさんは立ち上がり、「あれは凝縮された極小サイズの地獄です!!地獄の門です、捨てなさい!!帰りなさい!!」「あのお金は…」
「入 り ま せ ん ! !」
鑑定料も拒否するほど彼女の背後に恐怖を感じた占い師。リンフォンのことらしいと思われますが、それを『地獄の門』と表現しています。ユウくんと彼女はその日のうちに、リンフォンと説明書を新聞紙で包み、ガムテープでぐるぐる巻きにしてゴミ置き場に捨てたそうです。
それ以降変なことは起きていないそうです。奇怪なことは結果的に謎の着信とユウくんの悪夢だけで終わっています。
また、アナグラム好きの彼女の後日談もあります。
原文ママ
「あの、リンフォンってRINFONEの綴りだよね。偶然と言うか、こじ付けかもしれないけど、これを並べ替えるとINFERNO(地獄)とも読めるんだけど…」「…ハハハ、まさか偶然偶然」
「魚、完成してたら一体どうなってたんだろうね」
ヘル・レイザーは『ルマルシャンの箱』と呼ばれる小箱を手に入れたコットン(主人公)が失踪すると言うお話。このルマンシャンの箱は、組み替えることで究極の性的官能を体験できるという伝説を持つ謎のパズルボックスと言う設定。この映画は1987年にイギリスで公開され、シリーズ化もされています。
ヘルレイザーはルマンシャンの箱を組み替えることで怪事件に巻き込まれる物語です。いわゆるパズル方式であるところがリンフォン似にていますが、これをもとに素人が作った作り話だとしたら、少し物足りなさを感じます。
また、日本では2005年に投稿された、検索してはいけないと言われる都市伝説『コトリバコ』のお話との類似点を指摘する声もありました。
コトリバコとの類似点は、その箱が作られた経緯です。
リンフォンはその形を熊・鷹・魚に変えた後、最終的には地獄の門になるという、その複雑なパズル式のものを作成したのは弾圧されたキリスト教徒によるものという説があります。魚はキリスト教徒にとってシンボルマークです。
リンフォンは、熊は鷹を食い、鷹は魚を食う、という食物連鎖を表現し、迫害を受けたキリスト教徒が仕返しのために悪魔に知恵を借り、キリスト教徒の信仰を弾圧した人間(魚を食らうもの)にそのパズルを完成させ、地獄の門に自ら入り込むように作成したと言われています。
なのでリンフォンの中は地獄に閉じ込められた無数の悪霊がいるということのようです。
一方、コトリバコはその箱を家に置いておくと一家が皆謎の死を遂げるという呪いの箱。寄木で作ったハコの中に動物の血や子供の指などを入れ、完成させる呪いの箱。この箱の作り方をある村の人々に教えたのは迫害されて村に迷い込んだ男(悪魔?)にそそのかされて武器として『コトリバコ』を作ってしまいます。元々村の人たちが迫害を受けていたという経緯もあり、呪う対象があったと思われます。とはいえ、リンフォンは新聞紙に包んで捨ててからは何も起こっていません。実際に起こった奇妙な体験も『彼方』からの着信と悪夢くらいです。魚が完成していたら何が起こったのでしょうか・・・
彼女とのドライブデートで偶然見つけたリンフォン。リンフォンが完成に近づくにつれて、その1週間の中では、よくわからない着信とユウくんの悪夢だけが被害でした。
魚が上手く完成しなかったのは、関係ない人まで巻き込んではいけないというリンフォンの良心だったのかもしれません。
彼女とのやりとりや、携帯の履歴を探りながらのお話なので、作り話ではなく、実際に体験したお話なのは間違いなさそうです。ところで、リンフォンの話が体験後間も無く投稿されたのだとしたら、リンフォンがゴミ置き場に置かれて17年ほど。古いアンティークショップで、中が見えにくいバスケットから人手に渡ったリンフォンが大人しくゴミ置き場から集積場に葬られたのでしょうか?もしかしたら、新聞に包まれたこれは何だろう?と思った誰かが引き寄せられて持ち帰った可能性もあります。2006年ごろほどオカルトはブームではないかもしれませんが、持ち帰った誰かは魚まで完成してしまいその体験を語れる状況にない可能性もあります・・・ね?
error: Content is protected !!